変態紹介①蟇蛙

2017年09月16日

本日より『変態道中蛮万歳』に登場する変態どもの紹介を行っていきます! 尚、ネタバレ等を含む内容になりますので、プレイ前だけどネタバレOKな方、またはクリア済の方のみご覧頂くようお願い致します。

第1回は一人目の変態『蟇蛙』です。

“食べられたい”系男子

原作の親指姫では、みにくい外見をしている蟇蛙ですが、本作では「“蟇”蛙」という名前から「“引き”篭もり」の設定が生まれました。
明治・大正といえば現在も其の名を残す文豪が数多く生まれた時代でもありますから、引き篭もってそんな文学書を読み耽っているような暗い少年、というイメージが次第に出来上がっていきました。

カニバリズムは比較的名前の知られた要素ではありますが、彼は人を食べるよりも自分が食べられたいと願う、一味違ったキャラクターになっています。

シナリオを詰める段階で「何故彼が食べられたいと云う願望を抱くようになったのか?」という理由付けを考えていた所、食人風習のある村で育って、そこで男に食べられたっていうのは?というアイデアが生まれました。また、当初は「猫背で両手の指を体の前で組んで指をいじっている」イメージがありましたが、初期デザインの蟇蛙はとにかく地味で見た目にもインパクトが弱かった為「過去に食べられた片腕が欠けている」という事になりました。

声優・酒味たろう様について

プレイヤーさんからも多くのご好評を頂いている蟇蛙の声は、酒味たろう様が演じて下さっています。ご本人様曰く『趣味で舞台演技などをやっている一般人』だそうですが、 最近は未来家電ナレーションコンテストで優秀賞受賞されています。ボイスに関してやりとりをさせて頂く中で、演技にしても仕事内容にしても、プロ魂のある方だと強く感じました。

選考の段階で、陰気で気持ち悪いのに何処か愛らしく聞こえる蟇蛙を演じてくださっており「この方の蟇蛙が良い…!」と強く感じておりましたが、実際に演じて頂くと更にその想いは強くなりました。特に自分で目玉を抉る際の呻きや、生きたまま腹を裂かれて悶えるシーンなど、細かい表現が詰まっていて聴いているだけで情景が目に浮かびそうなほどです。言葉以外の表現の多い役柄でしたが、いずれのシーンも完璧に演じて下さっていました。

彼はマゾヒストでもあるため、痛みに悶えながらも何処か嬉しそうに聞こえるような…というお願いをしたのですが、これも見事に表現して下さいました。痛みの中に快感を覚えるような独特の喘ぎは、蟇蛙というキャラクターの魅力のひとつになっていると思います。

趣味で活動されていると仰ってるけどどう考えてもプロだ……と感じた事は、方向性の違う解釈をされていた台詞のリテイクをお願いした所、制作側の要望に100%沿った形で演じ直して下さった事でした。ご自身の中に数え切れないほどの表現方法をお持ちで、最適解をその中からすぐに呼び出せる方なのだと思いました。本当に感動しました。

恋乙女モードの性悪ENDは、蟇蛙にとって最高の幸せの形な訳ですが、そんな彼の心情と恍惚とした表情を声だけで完璧に演じてくださっており、スチルなど要らないのではと思うほどに良いシーンになったと思っています。
息も絶え絶えになりながら「好き……大好き」と呟く蟇蛙の声は必聴です。

幸せにして上げたくなる、不遇な少年

当初、この蟇蛙というキャラクターは制作陣の中で「こういう男子が好きな女性がいることは知っているが、自分達は専門外だ」という認識で作り始めました。故にシナリオ担当である自分も、彼の魅力とは何か……というのを常に考えていました。
シナリオを書き上げた段階で、ロジック的に彼の魅力についての答えは出したつもりでしたが、彼の本当に魅力に気付けたのは、声優様からボイスを頂いてから……そして、本編のテストプレイを行う段階になってからでした。

五人の中でも幼い方で、しかも「食べられたい」という受身の姿勢である彼は、他の変態達と比べてとても愛らしいキャラクターなのだと気付きました。テストプレイも終盤になると、蟇蛙が喋る度に「可愛い…可愛い……」と呟いてしまうほど、彼に夢中になっていました。

……といいつつも、プレイヤーの皆様にきちんと受け入れられるだろうか?という不安はありました。ところが、テストプレイヤーさんの中に、彼が可愛くて仕方ないというコメントを下さった方がいらっしゃり、ああ良かった伝わったんだ……!と思えるようになりました。
実際にゲーム公開後も「蟇蛙と結ばれるのが一番幸せなのでは?」「蟇蛙くんを幸せにしてあげたい」等の声を多く頂いており、一人目の変態・蟇蛙が、きちんと皆様に受け入れていただけたことを感じております。彼は家庭環境がああでなければ……実は一番の被害者なのでは……?等の優しいお声も頂いております。
彼を愛して下さる全てのプレイヤー様に、心からの感謝を……!


というわけで、第1回は一人目の変態・蟇蛙でした。いかがでしたでしょうか?
次回は二人目の変態・黄金虫をご紹介致します。どうぞお楽しみに!


代表・G

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